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Posted by ミリタリーブログ at

2021年11月26日

『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する⑥ ネタバレもあるよ


劇中では生真面目な性格描写?をされているモリー・スタンレー大尉。冒頭でのスミス少佐と"トータスとタートル"の違いを説明していますね。

さて、登場人物の何人かが首に巻いているスカーフ状の物体ですが…

英連邦諸国特有?のスウェットラグと呼ばれている、木綿生地のメッシュ状スカーフです。



ベトナムに派遣されたオーストラリア軍将兵全般で使用されています。
吸水性も高く、肌触りも良くて使用感も抜群なんですが…

編み物なので、使用を続けていると解れたり切れてしまったり…程度の良い実物は本当に見かけません。


希に海外オークションで現れるようですが、ベトナム派遣オーストラリア軍をある意味で象徴するアイテムなので、世界中のコレクターが血眼になって探しています。


オーストラリアでリプロダクトが登場しましたが、残念ながら特徴的な編み目を再現するには至らず、格子状のパターンでした…
劇中では、そんな貴重品のスウェットラグの実物?が何本か登場していますが、撮影後は絶対回収だったのかも。

参考
https://www.awm.gov.au/advanced-search?query=sweat+rag  

2021年11月19日

ユーゴ紛争ヒストリカルゲーム「第7回ボスニア199X~サラエボ死闘編~」

イベントのご紹介です!
以下、公式イベントからの引用です。
わしらが欲しいのはサラエボよ。サラエボに支配者は3つもいりゃせんのじゃ。


第六回ボスニア199X‗レギュレーション.pdf (第六回ボスニア199X‗レギュレーション.pdf) ダウンロード | ボスニア199Xの資料 | uploader.jp (getuploader.com)
※前回のレギュレーションです。参考にどうぞ。

R3.11.9
前日の12/18(土)19:00-
「ボスニア199X前夜祭」やります!
ふるってご参加ください
第七回「ボスニア199X」前夜祭 - TwiPla

ユーゴ紛争ヒストリカルゲーム
「Bosnia199X」(第7回)
公式ブログ:http://yugowar199x.militaryblog.jp/
お問い合わせ:yugowar199xアットマークgmail.com
日時:2021年12月19日(日)10:00~17:00予定
場所:千葉県デザートユニオン様
会費:4,000円程度
昼食代:別途
募集:満18歳以上の健康な男女 武装勢力(ボスニア、セルビア、クロアチア)

今回はサラエボ包囲がテーマです!
ボスニア軍及びサラエボ市民での参加者は飲食を前日の20:00までに済ませ、当日はゲーム開始まで飲食・喫煙はご遠慮ください。
各勢力ともに、ゲーム中の水分・昼食などは支給となる予定です。

参加申請についてのお願い:名簿を作成します。
twipla参加表明済みの方はコメント欄に「参加勢力」の明記をお願いします。
例:国連フランス、セルビア勢力、民間人、ジャーナリスト
※AMセルビア、PMボスニアなども可能です。
※戦力に大幅な開きがある場合など、有志に所属変更による調整を依頼する場合があります。
初参加の方などで「どの勢力でもOK」な人などは「調整可能」or「勢力お任せ」とお書きください。
強制ではありません。「この勢力が良い!」という方は書かないようお願いします。
イベントの趣旨としては、「セルビア、クロアチア、ボスニアの武装勢力っぽい格好して楽しく!」、「サバゲーではなく、戦争ごっこ!」です。
12/18(土)同一フィールド(デザートユニオン様)にて前夜祭を行います。

設定は1990年代のユーゴスラビア、内戦中のボスニア・ヘルツェゴビナ。
ひとつのフィールドを舞台にボスニア、セルビア、クロアチアの各武装勢力に分かれて支配エリアの拡大を目指します。
国連軍は戦闘行為がや非人道的行為が起きないように、また一つの勢力が他を圧倒しすぎないように調停に走ります。
ユーゴ紛争についてはこちらをどうぞ!
さらに当イベントのテーマである「ボスニア紛争」についてはこちら

・なんでユーゴなの?
ユーゴ紛争は、今からおよそ20年ほど前、1990年代前半が舞台です。
現用ミリタリー好きな人なら持ってるアイテムを使って遊べるのが魅力のひとつです。
拘ればきりがないのはどの年代のヒストリカルも同じですが、カラシニコフに私服って感じの民兵も多いので、比較的装備にお金を掛けなくても雰囲気が出ます。
ユーゴ紛争に興味のある方、民兵・武装勢力大好きな方、国連軍軍装愛好家の方、ヒストリカルゲームをやってみたい方、是非ご参加ください!
参加申し込みについて:現在詳細ルール、参加勢力など調整中です。
下記のメール、twitterのDM、こちらのtwiplaからもエントリーできます!
その他ご質問はメール:yugowar199xアットマークgmail.comまたはtwitterの私宛メッセージでも、受け付けております。
以上、よろしくお願い申し上げます。

引用ここまで。

弊方は国連ウクライナ軍で参加します!画像はウクライナ軍の国章を再現した紙ステッカーです。実際は左胸にも国章が必要ですが、アーマーで隠れるのでオミットしました。
先着10名様に会場で頒布しますのでよろしくお願いいたします。会場で声をかけてください。




TTsKOパターン戦闘服上下
黒い編上靴(代用可) 
国連ベレー(ベレー章・刺繍/金属両方可) 
6b3か6b5アーマー(迷彩可)
ヘルメット(無くても可) これでOKです。


国連ウクライナ軍は激戦区に展開していて、実際に負傷者も多数発生しています。
イベントに参加する前に少し予習なんてしておくと良いですかね。

参考
https://twipla.jp/events/479148
https://en-m-wikipedia-org.translate.goog/wiki/Siege_of_Sarajevo?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=nui,sc
  

Posted by Контакт!! at 14:51Comments(0)イベント概要

2021年11月18日

Britische Freikorps(イギリス自由軍団)のお話


随分と前に見た映画の画像ですが…原題『Joy Division/Vörös vihar』第二次世界大戦末期のドイツ領から物語は始まって、そこで主人公がイギリス自由軍団(BFC)の兵士と遭遇します。その後は…覚えてません…良い雰囲気の作品だったような。
さて、ベルリン戦のノルトラント師団について斜め読みしていた時に、BFCもいたんだっけ、と思って何となく眺めていたら興味深いBFC隊員に辿り着きました。

トーマス・ハラー・クーパー(Thomas Haller Cooper 1919~1987?)
~トーマス・ハラー・クーパー前半生~
トーマスはイギリス人の父親アシュリーとドイツ人の母親マリアの間に産まれました。
1936年、名門校であるラティマー高等学校を卒業(退学とも)するも、母親がドイツ人であるという理由からか、自身が希望していたイギリス海軍と空軍、警視庁入りへの道を絶たれてしまいました。

憤慨したトーマスはイギリスファシスト連合に入隊します。
※画像はイギリスファシスト連合(British Union of Fascists)。

画像はReichsarbeitsdienst(ドイツ国家労働奉仕団)
~トーマス、ドイツに渡る~
その後、流暢なドイツ語話者であるトーマスはドイツに渡り、RAD(ドイツ国家労働奉仕団)事務所で職を得ることが出来ました。
しかし、第2次世界大戦勃発に伴い、1939年9月3日に敵性外国人としてドイツ当局に逮捕されてしまいます。
機転を働かせたトーマスは「自分の母親はドイツ人である。よって自分は民族ドイツ人である。」この願いは受け入れられ釈放されました。
しかし、すでに帰国も適わない状況であるトーマスに対し、ドイツ当局は親衛隊に入隊しないか?という誘いを与えます。
既に父親はイギリス軍に応召されているような自分を、果たして親衛隊は受け入れてくれるのか?
トーマスはドイツ人に対して問いましたが、親衛隊は志願入隊に関しては問題はない、と返答したようです。
1940年7月、トーマスは親衛隊髑髏部隊(SS-TV)第5大隊8中隊へ入隊します。

親衛隊髑髏部隊(SS-TV)
~トーマス戦歴を重ねる~
トーマスは機関銃手としての訓練を受け、Rottenführer(親衛隊兵長)を経て、Unterscharführer(親衛隊伍長)に昇進しました。

トーマスは第3SS装甲師団に配属されたのでは?と考えています。
1943年2月、トーマスは東部戦線(第3次ハリコフ攻防戦?)で両足に重傷を受けましたが、戦友に救出されて無事に後送されました。

トーマスは戦傷章/銀を授与されます。これは第2次世界大戦時において、イギリス人がドイツ軍より勲章を授与された唯一の例となりました。トーマスはOberscharführer(親衛隊曹長)に昇進します。

~トーマス、イギリス自由軍団に参画する~
トーマスは、遅々として進まないBritische Freikorps/British Free Corps(イギリス自由軍団)編制に向けて、格好の人材として親衛隊上層部の目にとまりました。

トーマスは募兵活動拡大と訓練教官としてイギリス自由軍団に加わりましたが、1944年11月に部隊から追放されてしまいます…

~トーマス、イギリス自由軍団から追放される~
追放理由は"ありとあらゆる反国家的犯罪者である"とされています。しかし、強烈な自殺願望の持ち主や詐欺師、およそ戦闘任務に就くことが出来ない志願者達を前に、東部戦線帰りのトーマス自身が完全に愛想を尽かしたんではないか?と想像しています。

~トーマス終戦を迎える~
その後、トーマスは武装親衛隊装甲擲弾兵訓練大隊の教官を経てFeldjäger korps(フェルトイェーガー軍団)に配属されて終戦を迎えます。
※Feldjäger korpsは最低3年間の最前線勤務経験、2級鉄十字章の授与は必須であり、賞罰の有無に関しても非常に高い水準が求められます。よってトーマスには前述の賞罰や逮捕歴はないと考えています。

トーマスが収監された際の写真です
~トーマス母国へ連行~
終戦を迎えたトーマスはイギリスに連行され、母国に対する大逆罪として裁かれ、1946年1月に絞首刑を宣告されます。しかし、処刑数日前に終身刑に減刑されました。そもそも"民族ドイツ人"であるトーマスをイギリス人として裁くのは正しいことなのか?と物議があったのかもしれません。終身刑の刑期は更に短縮され、1953年1月にトーマスは釈放されます。

~トーマス来日~
釈放されたトーマスは日本に渡り、東京で語学教師として後半生を送ることになります。更に仏教徒となりました。
時期は不明ですが、再び本来の母国イギリスに戻り1987年(1990年代後半とも)に、その波乱の人生を終えたそうです。

今日、初めて知りましたが日本にイギリス自由軍団に関わった方が一時期でも存在していたのには驚きました…
しかし、まあトーマスの人生に多大な影響を与えた国家と戦争…
ホント、戦争なんか真っ平ゴメンですな。

参考
https://en.wikipedia.org/wiki/British_Free_Corps
https://en.wikipedia.org/wiki/Thomas_Haller_Cooper  

Posted by Контакт!! at 20:27Comments(2)ナチョス!

2021年11月18日

イベントのご案内『ベルリンの戦い~ゼーロウ高地とキュストリン~』


海外コミュニティ(Facebook)で見つけた、「千夜一夜戦闘団/SS第560特殊任務駆逐戦車大隊」所属車両と言われているヘッツァー駆逐戦車の写真。避難民と進行方向が同じなので、キュストリンから撤退中なんでしょうか…もしくは、もっと後の状況なのか…


この一連の写真は、ドイツ=ポーランド国境付近に設営された塹壕内のドイツ海軍歩兵師団兵士たちとか。この見晴らしの良い状況下でパンツァーファーストを渡された兵士の気持ちを鑑みると…

さて、『ベルリンの戦い~ゼーロウ高地とキュストリン~』のイベントレギュレーションを少し改訂しました。
参加可能ユニット
ドイツ陣営
海軍歩兵師団/第9降下猟兵師団/RAD歩兵師団/ベルリンを巡る戦いに参加した武装SS師団及び戦闘団/シュペーア大隊・SA旅団・一般親衛隊徒歩連隊など党組織/
※エアソフトゲームでは陸軍部隊と民間服の国民突撃隊は参加できません。前日のミリタリーキャンプには陸軍部隊でも参加可能です。
ソビエト連邦陣営
第1及び第2ベラルーシ方面軍/第1ウクライナ方面軍/第1ポーランド軍
労農赤軍(RKKA)で参加される方は戦車跨乗部隊(タンクデサント)をイメージした装備での参加が可能です。行軍装備である必要はありません。※パルチザンの募集はありません。
申し訳ございませんが、女性の方は戦闘部隊での参加はできません。


ベルリンに向けて進軍する第1ポーランド軍(ポーランド人民軍)。
ポーランド人民軍(LWP)の高品質リプロダクトもあるんですね…

↑ポーランドのサイトです。現在の状況を考えると、イベントまでに間に合わせるのはギリギリのタイミングかもしれません。
本イベントはミリシムでもリエナクトでもヒストリカルゲームでもありません。
普通のエアソフトゲームですが、実際の戦闘をモチーフとしています。この戦闘で家族を亡くした方々が双方に存在しています。
イベント参加者の方々は、「自分たちが着用している装備被服の意味と歴史的背景」に関しては念頭にいれておいていただくと有難いです。
装備と被服はリプロダクトで参加可能です。
ただし、余りにも史実とはかけ離れた装備と被服での参加は、お断りする場合もございますのでご了承ください。 あまり具体的な装備例などは個人的にはあまり掲示したくはありません。
このイベントをきっかけにして、アレコレと調べてみるのを停めてしまうことにもなりますので…
「この装備で参加できるだろうか?」と思ったら、必ず主催にお尋ねください。 当日は、ドイツ陣営にもソビエト陣営にも詳しい方が参加されます。
普段、疑問に思っていることや着こなしなんかも聞いてみてください。そういった交流の機会を設けるために本イベントは開催します。
イベント詳細はこちらから。レギュレーションは随時変更する場合もございます。→『ベルリンの戦い~ゼーロウ高地とキュストリン~』

参考
https://en.wikipedia.org/wiki/Polish_People%27s_Army
  

Posted by Контакт!! at 09:15Comments(0)イベント概要ナチョス!

2021年11月18日

ベトナム派遣オーストラリアSAS動画




みんな大好きオーストラリアSAS…多彩な装備が魅力なんですかね。

こちらは1970年5月、オーストラリアのニュース映画用に撮影された動画。

※上の画像をクリックすると動画サイトが別ページで開きます。徹底した擬装と静粛性を保つための行軍速度に注目でしょうか。
しかし、昔はこんな動画を見るには怪しげなビデオでしか手段がなかったんですが…いやはや良い時代です…

こちらも、当時のSAS隊員が現地で撮影した動画から。昔の8mmカメラ?なので音声はありませんがL34A1/XM148を射撃しているシーンもあります。他にも、こんなの持ち込んでたんだ…みたいな秘密兵器とか。
そんなわけで動画も色々とあるので、皆さまご興味があれば検索してみてください。

参考
https://www.awm.gov.au/advanced-search?query=SAS%20patrol%20vietnam&collection=true&facet_type=Photograph&ppp=100
https://m.youtube.com/watch?v=gqhMfNfQYoc  

2021年11月17日

『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する⑤ ネタバレもあるよ



劇中では度重なる負傷にめげず奮闘する、頼もしいエギー(ロン・エグリントン)。

こちらは1966年8月19日に撮影とされる、6RAR(第6歩兵大隊)の某氏。

こちらは1970年5月の7RAR(第7歩兵大隊)の某氏。バイポットにテープで固定されているのは、個人用包帯でしょうか。

ベトナムに派遣されたオーストラリア軍は分隊支援火器としてM60GPMGを運用していました。
オーストラリアではブレン軽機関銃(L4A1)を自国生産しており、マラヤやボルネオでは同軽機関銃を使用していました。
ベトナムへ最大兵力を展開していたアメリカ軍との協調を鑑みて、M60GPMGの運用となったのではないでしょうか。

ベトナム共和国軍兵士に対して射撃訓練指導中のAATTVの某曹長。
キャプションでは、7.92mm口径でカナダ(John Inglis and Company)製と記載がありますので国民党軍向けに製造された仕様でしょう。

こちらは弊方がエアソフトイベントで使用している、A&KのM60GPMG。フィードカバーとリアサイト、グリップだけは修正しました。L1A1のフレーム加工するよりは楽ちんだもんね。
でも、もう五十路になるのに、こんな重たい鉄砲とベルトリンク150発とか担いでいられないので、とっとと申し送りしたいところ…

参考
https://www.awm.gov.au/advanced-search?query=M60&collection=true&facet_type=Photograph
https://www.awm.gov.au/collection/C388355
https://www.imdb.com/title/tt0441881/



  

2021年11月15日

『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する④ ネタバレもあるよ


『これは、ベトナム戦争中オーストラリア軍108名人が南ベトナムの農園地帯“ロングタン”で南ベトナム解放民族戦線(ベトコン)軍約2,000人を相手に戦った「ロングタンの戦い」を壮絶に描く、史実を基にした本格戦争映画だ。』 ※日本公式サイトより
劇中で6RAR(第6歩兵大隊)D中隊に肉薄した南ベトナム解放戦線軍とは、果たしてどんな部隊だったんでしょうか。

その部隊はオーストラリア軍の責任担当管区であるフォクトゥイ省で活動していた地方軍(解放戦線)445大隊(略称D445)と275連隊の一部です。

こちらはD445と思われる部隊の写真です。※撮影時期不明
D445は3個小銃中隊、1個重火器(迫撃砲装備?)中隊で編成されていました。

では、果たしてD中隊と戦火を交わした解放戦線は何名だったのでしょうか…
Wikipediaのロンタンの戦いにおける戦闘序列では
ベトナム人民軍 第5師団 最大2500人
ベトナム解放戦線軍 275連隊(3個大隊編制) 最大1400人
ベトナム解放戦線軍 445大隊 350人
Vo Thi Sau(ヴォー・ティ・サウ)民兵隊 80人 ※戦場での負傷者を後送させる専門部隊。主に女性で編制されています。
全部足すととんでもない人数になりますが、オーストラリア軍情報部隊は総兵力1500~2500人、D中隊と直接戦闘になったのは1000人程度と評価したようです。

このシーンはヴォー・ティ・サウ隊なんですかね…鑑賞後に部隊の存在を知りました…

さて、劇中ではグリーンユニフォームにサンヘルメットの部隊と、いわゆる農民服とは異なるように見える戦闘服を着用した兵士の描写があります。

最初に接敵したシーンでも「グリーンユニフォーム!」と無線で中隊本部に伝えていましたね。

戦況地図を見てみると、最初に接敵したのは275連隊の一部とされています。
275連隊はベトナム人民軍第5師団隷下部隊であり、本来は南側に存在してはならない北ベトナム軍でした。
よってユニフォームは統一され、各種重火器も装備していたのでしょうか。


劇中でもD中隊を苦しめたSG-43重機関銃。フルートバレルのSGMですね。脚周りと防盾なんかは自作かしら…?

こちらは滷獲したSG-43を構えて悦に入る、スミス少佐。

オーストラリア兵を背後から狙撃した解放戦線軍の兵士。いわゆる農民服風の黒い戦闘服、ブッシュハット姿です。
ここは先の戦況地図の通り、D中隊包囲を試みた445大隊員かもしれません。凝った描写なのか深読みし過ぎなのか分かんなくなってきました。
そんなわけで、ベトナム戦争だけではなく『誰と闘っていたのか』なんてことも少し知っていると、モノの見方も広がって楽しいですよ。

参考
https://www.awm.gov.au/advanced-search?query=D445&collection=true&facet_type=Photograph
https://en.wikipedia.org/wiki/D445_Battalion
http://dangerclose.ayapro.ne.jp/about.php  

2021年11月15日

『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する③ ネタバレもあるよ



シャープ少尉を補佐しつつ、徴集兵たちとのギャップに苦労する、ボブ・ビュイック軍曹…
嗚呼、中間管理職。

現在のボブ・ビュイック氏と、軍曹を演じたルーク・ブレイシー。

戦争映画は登場人物が同一のユニフォームを着用していて、誰が誰だか分からなくなります…
戦争映画はすれっからしのマニアのためだけにあるのではないのです。
そんなわけでビュイック軍曹をはじめ、各登場人物の装備は微妙に個性が追加されています。

撮影用装備はオーストラリア国内のサープラスショップからも提供されているようです。
又、同国内のベテランやリエナクター達が装備や衣服の着付けを考証しています。
ビュイック軍曹とスミス少佐は、ボルネオやマラヤ経験者なので、他の徴集兵とは若干装備を変えているようです。

両名が背負っているのはP44 Large Pack。

他の登場人物が使用しているP37 Large Packと比べて生地も薄くて使用しやすいです。

『あ!アメリカ軍のM1956アムニッションポーチ下げてるじゃん!間違いじゃん!』と思うなかれ…

こちらは1966年9月の6RAR(第6歩兵大隊)の某氏。オーストラリアはアメリカのM-1956 Load-Carrying Equipmentを導入していますので、間違いではありません。撮影時には、現在では希少なD↑Dステンシルがスタンプされた実物も使用されたようです。ちゃんとお作法通り、トグルロープもぶら下げて美しいですな。
さて、次回は何のネタか

参考
https://www.facebook.com/battleoflongtan/?ref=page_internal
https://www.awm.gov.au/collection/C1186944
https://www.awm.gov.au/collection/REL28231
https://www.militariazone.com/haversacks/1944-pattern-web-equipment-large-pack-/itm27426#.YZGeEWDP2Uk
https://www.awm.gov.au/collection/C314935  

Posted by Контакт!! at 08:50Comments(0)ベトナム派遣オーストラリア軍

2021年11月08日

イベントのご案内『ベルリンの戦い~ゼーロウ高地とキュストリン~』


1945年4月16日、ソビエト連邦第1ベラルーシ方面軍はベルリンへの総攻撃を開始…ドイツ軍各部隊は戦線を突破したソ連軍部隊と、最後の攻防戦を開始した…!
1945年4月16日に開始されたベルリン占領作戦(ベルリン作戦)をイメージしたエアソフトガンを使用するイベントです。
いわゆるリエナクトメントやミリシムでもヒストルカルゲームでもありません。通常のエアソフトゲームです。
ただし、実際の戦闘をモチーフとしています。この戦闘で家族を亡くした方々が双方に存在しています。
イベント参加者の方々は、「自分たちが着用している装備被服の意味と歴史的背景」に関しては念頭にいれておいていただくと有難いです。
イベント公式WEB:
アフガン198X https://a19791224.militaryblog.jp/
開催日:
3月19日 ミリタリーキャンプDay 12:00入場~23:00消灯予定
3月20日 エアソフトゲームDay  08:00入場~16:00終了
参加費:2日間フル参加 ¥6,000
※1日のみ参加の場合は¥3,500
場 所:千葉 ビレッジワン http://www.village-one.org/
参加締切 定員数 30名に達し次第
参加資格 18歳以上の健康な男女※装備被服は自弁してください。
申し訳ございませんが、女性は戦闘部隊での参加はできません。

参加可能ユニット
ドイツ陣営
第1海軍歩兵師団/第35SS警察擲弾兵師団/
SS600降下猟兵大隊/SS500突撃大隊/ベルリン攻防戦に参加した各武装SS師団/シュペーア大隊等の党組織
ドイツ陸軍を除く各種戦闘部隊
※エアソフトゲームでは陸軍部隊と民間服での国民突撃隊は募集しておりません。
前日のミリタリーキャンプには陸軍部隊でも参加可能です。

ソビエト連邦陣営/第1ベラルーシ方面軍
労農赤軍(RKKA)で参加される方は戦車跨乗部隊(タンクデサント)をイメージした装備での参加が可能です。行軍装備である必要はありません。
※パルチザンの募集はありません。

装備についての注意事項:全陣営共通事項
両陣営ともに、あまり具体的な装備例(推奨例など)は本項では紹介しません。
主催としては、本イベントをきっかけにして当時の戦史を調べてみたり、
写真を探してみたりして頂きたいからです。

本イベントはミリシムでもリエナクトでもヒストリカルゲームでもありません。普通のエアソフトゲームです。
装備と被服はリプロダクトでも参加可能です。
ただし、余りにも史実とはかけ離れた装備は参加をお断りする場合もございますのでご了承ください。

※参加をお断りする例です。
「この装備で参加できるだろうか?」と思ったら、必ず主催にお尋ねください。
階級に関しましては制限を設けません。将官でも兵卒でも自由です。
ただし、当日は将官や将校でご参加されても指揮権等はございません。
全て主催からの指示での進行となります。


小火器類(エアソフトガン)についての注意事項:全陣営共通事項
実物では作動しないような形状、1945年以降の銃器をモデル化したエアソフトガンは使用出来ません。
使用するBB弾は0.2gで統一します。
BB弾やガスは会場で購入してください。BB弾ローダーはご持参ください。
エアソフトガンに関しては国内規定の則った仕様でお願いいたします。
基本的に普通のエアソフトゲームですが、フリーダムではありません。
1人で数挺のライフルやマシンガン等を同時利用するのはお止めください。

火薬鉄砲(パンパン銃)とモデルガン、無可動銃の持ち込みも可能です。


ヒット判定について:全陣営共通事項
小銃や装備品を含めて、BB弾が当たった場合はヒット判定です。
ヒットした場合はデッドマーカー(白い布を持参ください)を視認できるように頭部に巻き、セーフティエリアへ退場してください。
ゾンビ行為はイベント自体が興ざめします。絶対に止めてください。
フィールド内での着剣はバヨネットの素材を問わず禁止です。

保護具ついて:全陣営共通事項
エアソフトゲーム専用のゴーグルを必ず着用してください。
防塵ゴーグル等は使用不可です。
フェイスガードやニーパッド等も使用可能です。
フェイスガードはマフラーやトーク、ニーパッド等は服の内側に装着して隠すようにしてください。

編成について:全陣営共通事項
彼我兵力差が極端に発生した場合は、エアソフトゲームが破綻しないように両陣営をシャッフルしてチーム分けを行い、フラッグ戦等で進行しますのでご了承ください。




タイムスケジュール(仮)
3月19日 ミリタリーキャンプDay 12:00入場~23:00消灯予定
フィールド内をゾーニングしてミリタリーキャンプを開催します。
パラトカやツェルトバーンを連結したテント等で野営を行えます。ただし当日の天候状況で中止になる場合もありますのでご了承ください。
会場は水洗トイレと充電用電源、電子レンジ等の設備があります。手洗い用水道はありますが、井戸水なので飲用は推奨できません。
飲料水は自動販売機がありますのでご利用ください。会場近くにはコンビニやファミレスもあります。
注意事項
軍装のままで買い出し等で会場外に出ないでください!
フィールド内では裸火や喫煙禁止です。
火を使う調理や喫煙はセーフティエリアで行ってください。
個人壕を掘る等、フィールドの地形に影響が出る行為は原則として不可です。無理をして体調を崩さないようにしてください。
セーフティエリア(電源と暖房設備あり)でも就寝可能です。
空缶と可燃ゴミは会場のご厚意で処分可能です。
ただし瓶類や不燃ゴミ(アルミ皿等)は必ず持ち帰ってください!

初日のみ参加の方は3月20日の10時までに会場から退出ください。

3月20日 エアソフトゲームDay  08:00入場~16:00終了
08:00~09:30 受付時間
10:00~10:30 開会式とゲームルール説明
11:30~12:30 昼休憩
13:00~15:00 エアソフトゲーム
15:00~15:30 閉会式とジャンケン大会
16:00~17:00 撤収時間 ※17:00完全撤収です!

2021年11月8日現在のレギュレーションになっています。変更があった場合は追って告知いたします。


  

Posted by Контакт!! at 13:45Comments(0)イベント概要ナチョス!ソビエト

2021年11月05日

『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する② ネタバレもあるよ


慰問コンサートシーン。
ステージ上の2人、リトルパティとコル・ジョーイも、かなり似てます…


実は慰問コンサート当日の動画もあります。やっぱり21世紀て凄い。


そんな2人とも、日本でレコードもリリースされていました。

リトル・パティを演じたエミリー・ドゥーガル。かーわいいねぇ。しかしWikipediaに項目がない…imdbにチョロっと書いてあるぐらい…


エキストラを増員して撮影されたシーン。たまたまSNSで知り合ったオーストラリア軍リエナクターグループも遠景に写っているとか。
誘ってくれれば中国系オーストラリア兵役で参加したのに…

こちらは実際の慰問コンサートでの一葉。

最前列でかぶり付きのコリン・タウンゼント中佐。

劇中では階級章が大佐になってしまってるのはご愛敬…

スミス少佐(左)とベトナム最後の夜を楽しむタウンゼント中佐(中央)

タウンゼント中佐の近くにいるSAS隊員。1966年だと、このスタイルのベレーで大丈夫なのかしら…某ミリタリー雑誌の特集ではSASベレーの解説が無茶苦茶だったような。
それ以外にも、全体的に残念だったかな…?


次回は兵隊さん達の装備なんかを紹介してみます…

参考
https://m.youtube.com/watch?v=qAEQCEQb804
https://www.awm.gov.au/collection/C1186933  

Posted by Контакт!! at 08:54Comments(0)ベトナム派遣オーストラリア軍