2022年06月21日

『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する⑧ M113兵員輸送車について

『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する⑧ M113兵員輸送車について

『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する⑧ M113兵員輸送車について

劇中で活躍する、オーストラリア陸軍第1装甲車戦隊/第3中隊のM113A1兵員輸送車。まさに騎兵隊の登場!といった描写でした。
『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する⑧ M113兵員輸送車について

こちらは、実際にロンタンの闘いに参加したM113A1兵員輸送車、車両番号134200/コールサイン23Aです。
『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する⑧ M113兵員輸送車について

『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する⑧ M113兵員輸送車について

『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する⑧ M113兵員輸送車について

現用迷彩パターンを削り落として、当時の塗装を施す等のレストアを行っている様子。
6RAR(オーストラリア陸軍第6歩兵大隊)D中隊に対する救援作戦(スミスフィールド作戦)に向かったM113A1は、下記の10両です。
『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する⑧ M113兵員輸送車について

以下はD中隊救援任務に就いたエイドリアン・ロバーツ中尉(当時)の証言です。
「熱帯地方特有の豪雨が我々を襲いました。しかし激しい雨音は我々の兵員輸送車のエンジン音を打ち消しました。その結果、D中隊を完全包囲すべく展開していたD445(解放戦線445大隊)を混乱させました。」
「彼ら(D445)は明らかに油断していました。彼らは武器を肩にかけたまま移動中で、戦闘準備ができていませんでした。」
およそ100人以上のD445と激しい戦闘を重ねながらも、第1中隊はD中隊への救援をやり遂げました。
『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する⑧ M113兵員輸送車について

APC部隊の進路を記した戦況地図。D445は2度に亘りAPC部隊の攻撃を受けています。
『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する⑧ M113兵員輸送車について

1966年8月当時のエイドリアン・ロバーツ中尉。2021年12月29日に亡くなられました。
『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する⑧ M113兵員輸送車について

こちらは劇中のスチール写真。当時のM113A1はオーストラリア国内では稼働状態の車両が枯渇したいるようです。オーストラリア陸軍でアップデートされたM113AS4が撮影で使用されています。
『デンジャー・クロース 極限着弾』を考察する⑧ M113兵員輸送車について


こちらはM113AS4。エンジンやトランスミッション、サスペンション等の走行装置と生残性を高める改修が行われています。車体が延長されたので、M113A1と比べて転輪が1組多いですね。

参考:Australian Military Vehicles Research
Danger Close: The Battle of Long Tan




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