スポンサーサイト


上記の広告は1ヶ月以上記事の更新がないブログに表示されます。
新しい記事を書くことで、こちらの広告の表示を消すことができます。  

Posted by ミリタリーブログ at

2021年10月21日

アフガニスタン戦争のスティンガーミサイル



何らかの対空火器で撃墜されたMi-24戦闘ヘリコプター。

「ランボー3/怒りのアフガン」内容はあんまり覚えてないですな…最初は「ハイランダー 悪魔の戦士」のラッセル・マルケイが監督じゃなかったっけ…?

「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」けっこう変な映画を撮ってるマイク・ニコルズ監督作品。「サイクロン計画」の一端を分かりやすく描いている秀作です。

スティンガー地対空ミサイルとムジャヒディン達。
同ミサイルが登場するまではイギリス製ブローパイプミサイルが使用されていた。

さて、アクション映画やドラマでは「スティンガーがアフガン戦争を終わらせた!」ような描写が為されています。
では、実際はどうだったんでしょうか。

~アフガニスタン戦争のスティンガーミサイル~
1986年2月、様々な懸念材料はありましたが、アメリカはスティンガー発射システム240基とミサイル1000発をアフガニスタン反政府組織への供与を決めました。
同年9月、3機のMi-24戦闘ヘリコプターが撃墜されました。
これがスティンガーによる初戦果とも言われています。
アフガニスタン駐留ソ連軍(第40軍)は、新たな対策を図りました。
固定翼機は高度5000m(スティンガーの射程圏外)からの対地攻撃を行い、ヘリコプターは渓谷沿いを低空飛行するようになりました。スティンガーは機体の背後に空がないと命中精度が低下するからです。また、エンジン排気口は熱低減用フィルター、赤外線フレアを増設する等の改修も行っています。
加えて、スティンガーミサイルを滷獲する作戦も行われています。


諸説ありますが、ソ連軍特殊任務部隊は1987年1月にはスティンガーミサイルの滷獲には成功しているようです。
スティンガーはアメリカと険悪な関係であるイランにも流出。
1987年9月のイラン軍事パレードに登場してしまいました。
CIAは供与したスティンガーを膨大な価格で買い戻すことになりました…
スティンガーはソビエトがアフガニスタンから撤退するに当たり、大きな役割を努めた、と喧伝されています。
比較になりますが、アメリカがベトナム戦争中に喪失したヘリコプターは5086機とされています。
対してソビエトがアフガニスタンで喪失したのは、
固定翼機113機、ヘリコプター333機とも記録されています。
この数値には、スティンガー登場以前に撃破された数も含まれています。
果たして、スティンガーがアフガニスタンにもたらした恩恵は何だったんでしょう…やはり宣伝効果ですかね。
我が国でも導入されていますが、果たしてその実用性は…
それを証明することにならなきゃ良いですが
参考
白水社 アフガン侵攻1979−89 ソ連の軍事介入と撤退
  

Posted by Контакт!! at 22:22Comments(0)ソビエトアフガニスタン